ドクターズルール425―医師の心得集

ドクターズルール425―医師の心得集 by クリフトン・K. ミーダー

現代西洋医学の源流とされる
ヒポクラテスの時代のものから
最近の臨床疫学的事実に基づいたものまで、
425の格言ないし規則が挙げられている小冊子…

There is no rule without an exception.
Most rules can be broken.

例外のない規則はない。
規則は破られるためにある。

本書は,米国の医学博士(Clifton K. Meador, M.D)が,
医療に携わる医者として心得るべき425項目の基準や格言を集めたもの。

もともと医者に向けて書かれたものだが,
一般人が読んでも興味深く,
医療を受けたり医者にかかる上で
役に立ちそうなガイドも数多く載っている。

英語と日本語の対訳が載っているので
英語の勉強にもなる。

目次

1 患者とは、椅子に座って話すこと

2 痛む部位の診察を必ず行うこと。その部位に手をあてなさい。

3 握手だけ、脈をとるだけでもよいから患者に触れること。
高齢者では特にそうであるが、パラノイド患者は例外である。

ドクターズルール425

ドクターズルール425

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MEMO

▶Doctor’s Rule 110

Time is the greatest diagnostician.
Use it wisely.

時間は最も偉大な診断医である。
うまく利用すること。

▶Doctor’s Rule 108

Whatever subject the patient is most comfortable discussing is probably not the real trouble.

どんな話題であれ、患者が話したがる問題は真の問題ではない可能性が高い。

▶Doctor’s Rule 105

There are only three ways to answer a question:
I don’t know.
I don’t know, but I’ll guess.
I know.

質問には3つの答えしかない:
分かりません。
分かりませんが、推測ではこうです。
分かります。

▶Doctor’s Rule 80

Anger, when repressed, is often linked with depression.

怒りの抑制された患者はうつ病になることが多い。

▶Doctor’s Rule 79

Depression comes in two forms: There is little “d” depression. We all get that. It is a part of grief or worry. It passes. Do not treat little “d” depression with drugs. There is big “D” DEPRESSION. It is a disease that requires antidepressant drugs, with the dosage adjusted carefully to the level needed.

うつ病には2つのタイプがある:小(“d”)うつ病は誰でもかかるものであり、悲観や心配に伴うものである。ほおっておていも良くなる。この小(“d”)うつ病患者には薬物を投与しないこと。もうひとつの大(“D”)うつ病患者には抗うつ剤の投与を必要とし、投与量は患者ごとに異なり注意して決定しなくてはならない。

▶Doctor’s Rule 75

Do not discuss your personal life with patients. I you feel an urge to do that, make some new friends or reconnect with your family.

あなたの私的生活については患者に話さないこと。そうしたい気持ちを感じたときには、新たな友人を見つけるか家族との結び付きを強くしなさい。

▶Doctor’s Rule 69

Learn something from every patient you meet.

出会うすべての患者から何かを学ぶこと。

▶Doctor’s Rule 68

Just because you know a lot of physiology, biochemistry, and anatomy does not mean you know anything about life or people. Let your patients and other people teach you.

あなたが生理学や生化学、解剖学についてたくさんの知識を持っているからといって、人生や人間について豊富な知識があることを意味するものではない。患者や他の人から学びなさい。

▶Doctor’s Rule 65

Know those things you can change.
Know those things you cannot change.
Develop the wisdom to tell the difference.

あなたが変えることができるのは何かを知りなさい。
あなたが変えることができないのは何かを知りさない。
その違いに気づくだけの知恵を持ちなさい。

▶Doctor’s Rule 64

The odds of you as a physician committing suicide, getting addicted, getting divorced, becoming an alcoholic, or going off the deep end are very high. Find out why.

医師は、自殺する可能性、麻薬に浸る可能性、離婚する可能性、アルコール中毒になる可能性が非常に高い。 その理由を考えてみなさい。

▶Doctor’s Rule 61

Being a physician is a high privilege.
Do not abuse it.

医師であることに誇りを持ちなさい。
しかし高慢になってはならない。

▶Doctor’s Rule 60

All patients will lie about something.
Some will lie about everything.

全くウソをつかない患者はない。
すべてをウソでかためる患者もいる。

▶Doctor’s Rule 59

You do not have to like a patient, but it sure helps.
If the dislike is severe, the patient may have a serious personality disorder or
may be acting out an aspect of yourself that you despise or disown.
If you still do not like a patient after three visits, refer him or her to someone else.

患者を好きになる必要はないが、
好きになれば役立つことがいろいろある。

患者に対して強い嫌悪感を感じるときは、
患者の側に重篤(じゅうとく※)な性格異常があるか、
あまたはあなた自身が抱いている侮辱感や
嫌悪感が行動に出ている可能性がある。
3回患者に面接してなおかつ好きになれないなら、
他の医師に紹介すべきである。

※病状が非常に重いこと(医師が使用する)
「重篤な症状」「重篤な副作用」と言われたときは、
「非常に重く、生命に危険が及ぶ症状」
「とても重い副作用」という意味になる。

▶Doctor’s Rule 57

A very fat person who is losing weight probably has a disease,
even if he says he is on a diet.

高度に肥満している患者で体重が減ってきたときは、
たとえ本人が食事制限していると主張しても、
病気になる可能性が高い。

▶Doctor’s Rule 46

Most office patients get well with or without you.

あなたが診ようが診まいが、
ほとんどの外来患者の病気は治るものである。

▶Doctor’s Rule 45

When taking a detailed drug history, start with the drugs taken today, then the day before, then day before that.

服用薬物について詳しく病歴を取るときには、
今日飲んだクスリから始め、次いで昨日飲んだクスリ、
そしてその前のという順序で聴くとよい。

▶Doctor’s Rule 41

When you do not know what a patient has, do not say, “I don’t know what you have.”
Say, “I don’t know what you have…YET.”

患者の病気が分からないときは、”あなたの病気について私は分かりません”と言わないこと。
”あなたの病気について、私は今のところ分かりません”と言いなさい。

▶Doctor’s Rule 38

Never tell a symptomatic patient, “There is nothing wrong with you.”
It is demeaning and insulting.

症状のある患者に、”どこも悪いところはありません”と言ってはならない。
それは患者を傷つけ侮辱することになる。

▶Doctor’s Rule 36

If you do not know what is wrong with a patient after you have taken a history, then take another history.
If you still do not know, take a third history.
If you do not know then, you probably never will.

患者から病歴を聴いた後でどこが具合が悪いのか分からないときには、
もう1回病歴を取り直すこと。
それでもよく分からないときには、3度目の病歴をとること。
それでもなお分からないときには、
おそらくこれから先も分かることはないであろう。

▶Doctor’s Rule 31

The interview is the beginning of treatment.

インタビューは治療の始まりである。

▶Doctor’s Rule 22

Use as few drugs as possible in your practice.
Know these in detail

診療上使うクスリはできるだけ少数に絞ること。
そしてそれらのクリスについては十分に精通しておくこと。

▶Doctor’s Rule 21

Do not get your drug information exclusively from drug salesmen.

クスリについての情報をもっぱら製薬会社のセールスマンを介して得るということのないように。

▶Doctor’s Rule 20

There is no such thing as an organ-specific drug.

All drugs work throughout the body.

特定の臓器に特異性のあるクスリは存在しない。
すべてのクスリの効力は全身におよぶ。

▶Doctor’s Rule 18

Stop all drugs, if possible.
If impossible, stop as many as possible.

可能ならすべてのクスリを中止せよ。
それが不可能ならば、できるだけ多くのクスリを中止せよ。

▶Doctor’s Rule 17

Use the smallest number of drugs possible.

投与するクスリの数は最小限にせよ。

▶Doctor’s Rule 16

Change only one drug at a time.

クスリの変更は1種類ずつ行うこと。

▶Doctor’s Rule 13

If a drug is not working, stop it.

効果のないクスリは中止せよ。

▶Doctor’s Rule 9

If i doubt about dementia, do a mental evaluation.

痴呆を疑ったら、精神状態について評価せよ。

▶Doctor’s Rule 8

The good clinician knows what he or she does not know.

優れた臨床医は自分が何を知らないかを知っている。

▶Doctor’s Rule 6

The only way to determine if a person is well or sick is to listen, look carefully,
ask good question, and make a sound clinical decision.

人が健康か病気かは、
話を聴き、注意深く観察し、
適切な質問を発し、
理にかなった臨床決断を下すことによってのみ
知ることができる。

▶Doctor’s Rule 5

There is no blood or urine test to differentiate a well person from a sick one.

血液検査や尿検査の結果で
病人と健康人を鑑別することは不可能である。

▶Doctor’s Rule 3

Touch the patient, even if you only shake hands or feel the pulse, especially with old people. But not with paranoids.

握手だけ、脈をとるだけでもよいから患者に触れること。高齢者では特にそうであるが、パラノイド患者は例外である。

▶Doctor’s Rule 2

Always examine the part that hurts. Put your hand on the area.

痛む部位の診察を必ず行うこと。その部位に手をあてなさい。

▶Doctor’s Rule 1

Sit down when you talk with patients.

患者とは、椅子に座って話すこと。

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